財産区

財産区とは

財産区とは、市の一部（大字、字等）で財産または公の施設を持っている場合に、地方自治法により、財産または公の施設の管理及び処分または廃止を行う権利能力を認められた特別地方公共団体であり、青森市の地域の一部を「区域」とし、その区域の「全ての住民」等を構成要素とする公法人で、市町村制の施行当初から行われている制度です。

財産区の沿革

財産区は、江戸時代以前からの農耕を中心とした生活共同体として自然発生的に生まれた村の性格に基づくものと言われています。
明治22年の市政・町村制施行、その後の昭和28年の合併促進法などの市町村合併の際に旧市町村が所有や管理していた土地や財産を新市町村に引き継がずにその区域を「財産区」としたものです。

財産区の権限と能力

財産区は地方自治法が法人格を認めた特別地方公共団体であり、財産区の権限と能力は、所有する財産または公の施設の管理及び処分または廃止に限られ、市町村のような広い範囲での事務を処理することはできないとされています。

財産区の機関

財産区は原則として固有の機関を有しないことから、その財産区の属する市町村や市町村議会が、財産区の事務を処理しており、必要に応じて財産区議会や総会、財産区管理会を設置できることとされています。

• 財産区議会（総会）
  財産区の財産または公の施設に関し、市町村の議会が議決すべき事項を議決することができます。

• 財産区管理会
  市町村の条例により財産区に財産区管理会が設置され、重要なものについて、財産区管理会の同意を得て、市町村の議会が議決します。

青森市の財産区

• 組織
  青森市の財産区には、議会・管理会・未組織の形態があります。

青森市の財産区数

区分	財産区数
議会	7財産区
管理会	23財産区
未組織	66財産区
合計	96財産区

• 運営
  財産区の運営は、定例会を年2回開催し、予算や決算等について審議するほか、財産区有地を管理するために現地を調査する区有地調査を実施しています。
  また、財産区の中には、区有地を保全するため植栽や下刈り等の造林事業を行っている財産区もあります。

青森市の組織がある財産区

財産区名	機関	主な財産	面積（平方メートル）	主な事業
久栗坂財産区	議会	山林、原野、宅地	1,422,1260.80
荒川財産区	議会	山林、原野	9,238,484.98	造林、分収造林
高田財産区	議会	山林	5,928,140.34	造林、分収造林
枡形財産区	議会	山林	1,574,215.20	分収造林
雲谷財産区	議会	山林、原野	505,634.75
合子沢財産区	議会	山林、原野	2,907,435.32	造林
北中野財産区	議会	山林	2,925,474.90	分収造林
深沢第一財産区	管理会	山林	938,869.38	分収造林
八重菊第一財産区	管理会	山林	1,641,013.24	分収造林
八重菊第二財産区	管理会	原野	703,970.00	分収造林
新城財産区	管理会	山林、原野	3,182,651.03	分収造林
野内財産区	管理会	山林、原野、宅地	342,997.45
土橋財産区	管理会	原野	288,654.00	造林
大平財産区	管理会	原野	402,400.00
孫内財産区	管理会	山林、原野	925,808.52
安田財産区	管理会	山林、原野	17,768.53
大別内財産区	管理会	原野	99,899.00
金浜財産区	管理会	山林	22,690.00
深沢第二財産区	管理会	山林	618,724.00
野木財産区	管理会	山林、原野	964,796.00	造林
前田財産区	管理会	山林、原野	11,784.00
幸畑財産区	管理会	原野、宅地	36,734.84
清水財産区	管理会	山林、原野	78,079.48
桐沢財産区	管理会	雑種地	1,256.00
横内財産区	管理会	山林、原野	930,956.24
浅虫財産区	管理会	山林、原野、宅地	1,399,609.57
浪岡財産区	管理会	山林	4,465,345.00	分収造林
細野財産区	管理会	山林	5,547,570.83
本郷財産区	管理会	山林	1,028,658.00
五本松財産区	管理会	山林	594,507.00	分収造林