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更新日:2023年2月10日

スタッフコラム【令和4年度第10号】

ひとときの仮想劇場4.
「群青」から「群青」へ

 群青(ぐんじょう)とは、紫みを帯びた濃い青色のこと。この鮮やかな藍青色は日本の伝統色(Japanese Traditional Colors)と言われています。多くの画家が空や海や森を描くのに好んで使ってきました。
 東山魁夷の好んだ代表的な色も群青と緑青(ろくしょう)で、"魁夷ブルー"と呼ばれています。群青と緑青の濃淡は静寂と郷愁を見事に表現し、添えられる白や薄桃は希望や祈りや喜びを感じさせます。特に、八戸市の種差海岸がモデルとなった代表作《》や《緑響く》が有名です。(青森の青も群青なのでしょうか?となれば群青の森?)

 大阪桐蔭高校吹奏楽部とコラボしたYOASOBIの「群青」を聴きました。YOASOBIは若者に人気のユニット。今どきの若者の気持ちを表現しています。


嗚呼、いつもの様に
過ぎる日々にあくびが出る
さんざめく夜、越え、今日も
渋谷の街に朝が降る


 「嗚呼!」から始まって、つまらない・虚しい・もがいている・眠い空気・思うようにいかない…先の見えない空虚な雰囲気が漂います。脳裏に浮かぶのは、渋谷の街の朝の気だるい風景です。
 「そんなもんさ」と呟く曲の前半は、少しモヤモヤとした無力感・閉塞感が漂っていますが、後半からは、明るい兆しを感じさせる旋律になります。爽快感たっぷりで、まさに「群青」の澄み渡る空をイメージさせる曲調になっています。


全てを賭けて描く
自分にしか出せない色で
朝も夜も走り続け
見つけ出した青い光


 「僕しかできないこと」「本当の声」「夢に向かう」など明日を照らす青い光に新たな目標の発見を匂わせています。迷いや不安を抱えながらも、夢に向かって少しずつ歩んでいこうとする人の背中を押しています。透明な自分が青い光に変わっていきます。
 「自分という人間のアイデンティティは?」「自分が今できることは何か?」という至極健全な若者らしいテーマがあります。

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 団塊世代としては、むしろ谷村新司の壮大な「群青」が印象に残っています。
 戦艦大和が撃沈されるまでを空前のスケールで描いた戦争大作「連合艦隊」のエンディングの曲。群青の空と海に散っていった若者への鎮魂歌です。「老いた足どりで想いを巡らせ…」という歌詞がありますが、戦争で先立った息子を追憶する楽曲でしょうか。


君を背おい 歩いた日の
ぬくもり背中に 消えかけて
泣けと如く群青の 海に降る雪

 この二つの「群青」は、同じ「群青」ですが、雄大で重厚な群青とポップで爽快な群青で、色調も曲調も大きく違います。若者が抱く希望・方向性・価値観も大きく違っています。
 一つは、絶対的な状況の中で、神や国家や郷土や家族のために、個人的な思いを押し殺しても身を捧げる、いわば崇高で永遠なるものに同一化する価値観です。
 もう一つは、自分や個人の内的な世界に焦点を当てて、自己探求する価値観です。「かけがえのない僕」「感じたままに進む」「好きなことを続ける」「好きなものを好きだという」「自分らしく生きる」「今を輝け」という「自分探し」の指向性です。「自分」や「個」や「今」を大事にしています。
 今日、一人ひとりの個性や多様な生き方を重視する価値観は浸透してきましたが、一方で自己責任の「痛み」「リスク」も伴います。世が世であれば、「自分」などは無視されて、非国民・不道徳・身勝手と排斥されるかもしれません。
 世の中の流れや空気に無批判に服従的になることは、決して良いことだとは思いません。一方で、社会・周囲と無縁で自由気ままに生きられる訳でもありません。これからも、これらの二者択一ではなく、調和(ハーモニー)・同調と自律性・多様性のフュージョンが益々必要になると思います。いろいろな「群青」のメロディーが頭を駆け巡っています。

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(次回の仮想劇場は最終回の「キャッツ/CATS」です。)

子どもの権利擁護委員 関谷 道夫

 

 

 

問合せ

所属課室:青森市福祉部子育て支援課

青森市新町一丁目3-7 駅前庁舎2階・3階

電話番号:017-734-5320

ファックス番号:017-763-5678

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