いよいよ師走、農作業もほとんど終わりました。今回はお殿様に年貢を納めていた時代の、米づくり作業暦をご紹介しましょう。現在と比較して下さい。「弘前藩庁日記」寛保2年(1742)12月21日(約260年前)の条には、
![]() |
「弘前藩庁日記」寛保2年12月21日条 |
一 郡奉行が申し出た。 一 種ひやかし二月廿二日 一 田打初 三月五日 一 種蒔初 三月廿二日 一 くれかき初四月十一日 一 田植初 四月廿三日 一 田草取初 五月十四日 一 出穂初 六月廿四目 一 稲刈初 八月廿八日 一 稲村納 九月十七日
右は、当戊年の耕作作業が始められた月日である旨、(各地域から)申し出があったので、半紙に清書して報告する。
稲作は藩の収入に直接結びつくものであり、役人は毎年このような調査を行っていました。作業開始の月日をみると、ずいぶん早いように感じますが、旧暦であることに注意しなければなりません。ちなみに、この広報が発行された12月1日は旧の11月6日にあたります。それでは前にあげた作業開始の月日を新暦に直してみましょう。
![]() |
稲刈を終わった水田 |
【浪岡町史編さん室長 佐藤仁】
『広報なみおか』平成12年(2000)12月1日号に掲載
![]() |
![]() |
![]() |