今回は、昭和10年代半ばの浪岡中心部を、絵葉書から偲びたいと思います。右下の絵葉書は、浪岡八幡宮の
浪岡八幡宮が県社に昇格したのは昭和13年(1936)のこと、昭和15年には浪岡城跡が史跡に指定され、町制も施行されました。皇紀紀元2600年を祝った年でもあります(浪岡では式典を翌年行っています)。
神輿の寄進にはこのような時代背景があったと思います。奉納者は川田林士郎氏、埼玉県出身で、浪岡駅前に倉庫を持ちりんご移出商を手広く営んでおりました。
絵葉書に見える神輿の渡御は、昭和16年(1941)8月14日午後1時から始まり、近在からどっと人が押寄せた旨を『東奥日報』は報じています。2枚のうち上の絵葉書は、行列が旧国道の浪岡橋を渡って左折した地点、山内呉服店前です。
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絵葉書1(昭和10年代半ば 浪岡八幡宮の神輿渡御の風景) |
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絵葉書2(昭和10年代半ば 浪岡八幡宮の神輿渡御の風景) |
前回の鈴蘭山の写真の女学生の1人、中村みきさんから電話をいた
だきました。一緒に写っている友人をさがしておられます。60年前の友
情がよみがえるよう祈ります。ご愛読ありがとうございました。次回から
は中世、「北畠氏の足跡」を連載します。
【浪岡町史編さん室長 佐藤仁】
『広報なみおか』平成11年(1999)3月1日号に掲載
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