○青森市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例

平成二十四年十二月二十五日

条例第七十四号

目次

第一章 総則(第一条―第十九条)

第二章 助産施設(第二十条―第二十三条)

第三章 母子生活支援施設(第二十四条―第三十条)

第四章 保育所(第三十一条―第三十九条)

第五章 雑則(第四十条・第四十一条)

附則

第一章 総則

(趣旨)

第一条 この条例は、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号。以下「法」という。)第四十五条第一項の規定に基づき、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(以下「最低基準」という。)を定めるものとする。

(定義)

第二条 この条例において「児童福祉施設」とは、助産施設、母子生活支援施設及び保育所をいう。

(最低基準の本旨)

第三条 最低基準は、児童福祉施設に入所している者(以下「入所者」という。)が、明るく衛生的な環境において、素養があり、適切な訓練を受けた職員(児童福祉施設の長を含む。以下同じ。)の指導により、心身ともに健やかに、かつ、社会に適応するように育成されることを本旨とする。

(最低基準の向上)

第四条 市長は、最低基準を常に向上させるよう努めるものとする。

2 市長は、前条の本旨の実現に資するため必要があると認めるときは、青森市健康福祉審議会の意見を聴いて、児童福祉施設(市が設置し、運営する児童福祉施設を除く。)の設置者に対し、最低基準を超えて、その設備及び運営を向上させるよう勧告することができる。

(最低基準と児童福祉施設の責務)

第五条 児童福祉施設の設置者は、最低基準を超えて、常に、その設備及び運営を向上させなければならない。

2 最低基準を超えて、設備を有し、又は運営をしている児童福祉施設においては、最低基準を理由として、その設備又は運営を低下させてはならない。

(児童福祉施設の一般原則)

第六条 児童福祉施設の設置者は、青森市子どもの権利条例(平成二十四年青森市条例第七十三号)の基本的な考え方を踏まえつつ、全ての入所者の人権に十分配慮するとともに、一人一人の人格を尊重して、その運営を行わなければならない。

2 児童福祉施設の設置者は、地域社会との交流及び連携を図り、児童の保護者(助産施設にあっては妊産婦)及び地域社会に対し、当該施設の運営の内容を適切に説明するよう努めるとともに、当該運営の内容について、自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない。

3 児童福祉施設の設置者は、当該施設に、採光、換気、照明、保温、清潔保持その他入所者の保健衛生及び当該入所者に対する危害防止に十分な考慮を払った構造設備並びに法に定める当該施設の目的を達成するために必要な設備を設けなければならない。

(平成二六条例四〇・一部改正)

(児童福祉施設の災害対策)

第七条 児童福祉施設の設置者は、消火器等の消火用具、非常口その他非常災害時に必要な設備を設けるとともに、非常災害に対する具体的計画の策定、次項に規定する訓練その他の訓練の実施等により、災害に対する不断の注意を払うよう努めなければならない。

2 児童福祉施設の設置者は、一月に一回以上の避難訓練及び消火訓練を行わなければならない。

3 児童福祉施設の長は、非常災害が発生したときは、速やかに市、入所者の家族等その他関係団体に対し、当該非常災害による被害の状況及び入所者の安全を確保するために講じた措置について連絡するとともに、当該被害の状況及びその講じた措置に関し記録しなければならない。この場合において、非常災害について連絡を受けた市及び関係団体は、あらかじめ児童福祉施設との間において協議し定めた内容に則して必要な対策を講ずるものとする。

(安全計画の策定等)

第七条の二 児童福祉施設(助産施設を除く。以下この条及び次条において同じ。)の設置者は、児童の安全の確保を図るため、当該児童福祉施設の設備の安全点検、職員、児童等に対する施設外での活動、取組等を含めた児童福祉施設での生活その他の日常生活における安全に関する指導、職員の研修及び訓練その他児童福祉施設における安全に関する事項についての計画(以下この条において「安全計画」という。)を策定し、当該安全計画に従い必要な措置を講じなければならない。

2 児童福祉施設の設置者は、職員に対し、安全計画について周知するとともに、前項の研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。

3 保育所の設置者は、児童の安全の確保に関して保護者との連携が図られるよう、保護者に対し、安全計画に基づく取組の内容等について周知しなければならない。

4 児童福祉施設の設置者は、定期的に安全計画の見直しを行い、必要に応じて安全計画の変更を行うものとする。

(令和五条例五・追加)

(自動車を運行する場合の所在の確認)

第七条の三 児童福祉施設の設置者は、児童の施設外での活動、取組等のための移動その他の児童の移動のために自動車を運行するときは、児童の乗車及び降車の際に、点呼その他の児童の所在を確実に把握することができる方法により、児童の所在を確認しなければならない。

2 保育所の設置者は、児童の送迎を目的とした自動車(運転者席及びこれと並列の座席並びにこれらより一つ後方に備えられた前向きの座席以外の座席を有しないものその他利用の態様を勘案してこれと同程度に児童の見落としのおそれが少ないと認められるものを除く。)を日常的に運行するときは、当該自動車にブザーその他の車内の児童の見落としを防止する装置を備え、これを用いて前項に定める所在の確認(児童の降車の際に限る。)を行わなければならない。

(令和五条例五・追加)

(児童福祉施設の職員)

第八条 児童福祉施設の職員は、常に自己研さんに励み、法に定める当該施設の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。

2 入所者の保護に従事する職員は、健全な心身を有し、豊かな人間性と倫理観を備え、児童福祉事業に熱意のある者であって、児童福祉事業に従事する者として必要な知識と技能を修得したものでなければならない。

3 児童福祉施設の設置者及び職員は、青森市暴力団排除条例(平成二十三年青森市条例第三十三号)第二条第二号に規定する暴力団員又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係にある者であってはならない。

4 児童福祉施設の設置者は、当該施設の職員に対し、その資質の向上のための研修の機会を確保しなければならない。

(他の社会福祉施設を併せて設置するときの設備及び職員の基準)

第九条 児童福祉施設においては、他の社会福祉施設を併せて設置するときは、必要に応じ当該児童福祉施設の設備及び職員の一部を併せて設置する社会福祉施設の設備及び職員に兼ねさせることができる。

2 前項の規定は、入所者の居室及び各施設に特有の設備並びに入所者の保護に直接従事する職員については、適用しない。ただし、保育所の設備及び職員については、その行う保育に支障がない場合は、この限りでない。

(令和五条例五・一部改正)

(入所者を平等に取り扱う原則)

第十条 児童福祉施設においては、入所者の国籍、信条、社会的身分又は入所に要する費用を負担するか否かによって、差別的取扱いをしてはならない。

(虐待等の禁止)

第十一条 児童福祉施設の職員は、入所中の児童に対し、法第三十三条の十各号に掲げる行為その他当該児童の心身に有害な影響を与える行為をしてはならない。

第十二条 削除

(令和五条例五)

(業務継続計画の策定等)

第十二条の二 児童福祉施設の設置者は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する支援の提供を継続的に実施するため、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下この条において「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 児童福祉施設の設置者は、職員に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施するよう努めなければならない。

3 児童福祉施設の設置者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うよう努めるものとする。

(令和五条例五・追加)

(衛生管理等)

第十三条 児童福祉施設の設置者は、入所者の使用する設備、食器等及び飲用に供する水について、衛生的に管理し、その他衛生上必要な措置を講じなければならない。

2 児童福祉施設の設置者は、当該施設において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないよう、職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施するよう努めなければならない。

3 児童福祉施設の設置者は、入所者の疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため必要な医薬品その他の医療品を備えるとともに、これらの管理を適正に行わなければならない。

4 母子生活支援施設は、入浴等により入所者の清潔を維持することができるよう適切な措置を講じなければならない。

(令和五条例五・一部改正)

(食事)

第十四条 児童福祉施設(助産施設を除く。以下この項において同じ。)の設置者は、入所者に食事を提供するときは、当該施設内で調理する方法(第九条の規定により、当該児童福祉施設の調理室を兼ねている他の社会福祉施設の調理室において調理する方法を含む。)により行わなければならない。

2 児童福祉施設の設置者は、入所者に食事を提供するときは、その食事が食品の種類及び調理方法について栄養並びに入所者の身体的状況及び好を考慮したものであり、かつ、その献立が変化に富み、入所者の健全な発育に必要な栄養量を含有するものとなるよう努めなければならない。

3 前二項の規定による調理は、あらかじめ作成された献立に従って行わなければならない。

4 児童福祉施設の設置者は、入所中の児童の食育の推進に努めなければならない。

(入所者及び職員の健康診断)

第十五条 児童福祉施設の長は、入所者に対し、入所時の健康診断、一年に二回以上の定期の健康診断及び臨時の健康診断を、学校保健安全法(昭和三十三年法律第五十六号)の規定に準じて行わなければならない。

2 児童福祉施設の長は、児童相談所等における児童の入所前の健康診断又は児童が通学する学校における健康診断の結果を把握している場合であって、これらの健康診断の全部又は一部が、前項に規定する健康診断の全部又は一部に相当するものであると認められるときは、同項に規定する健康診断の全部又は一部を行わないことができる。

3 第一項に規定する健康診断をした医師は、その結果に関し必要な事項を母子健康手帳又は入所者の健康を記録する書類に記入するとともに、必要に応じ入所の措置又は助産の実施、母子保護の実施、保育の提供若しくは法第二十四条第五項若しくは第六項の規定による措置を解除し、又は停止する等必要な手続をとることを、児童福祉施設の長に勧告しなければならない。

4 児童福祉施設の設置者は、職員に対し、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)の規定に基づき健康診断を行わなければならない。この場合において、特に入所者の食事を調理する者(調乳に携わる者を含む。)については、一月に一回以上の検便を実施し、綿密な注意を払わなければならない。

(平成二六条例四〇・一部改正)

(規程)

第十六条 児童福祉施設(保育所を除く。)の設置者は、入所者の援助に関する事項その他施設の管理に係る重要事項について規程を定め、これを当該施設の職員並びに入所者及び児童の保護者に周知しなければならない。これを変更したときも同様とする。

2 保育所の設置者は、次に掲げる施設の運営についての重要事項に関する規程を定め、これを当該施設の職員及び児童の保護者に周知しなければならない。これを変更したときも同様とする。

 施設の目的及び運営の方針

 提供する保育の内容

 職員の職種、員数及び職務の内容

 保育の提供を行う日及び時間並びに提供を行わない日

 保護者から受領する費用の種類、支払を求める理由及び額

 乳児、満三歳に満たない幼児及び満三歳以上の幼児の区分ごとの利用定員

 保育所の利用の開始、終了に関する事項及び利用に当たっての留意事項

 緊急時等における対応方法

 非常災害対策

 虐待の防止のための措置に関する事項

十一 保育所の運営に関する重要事項

(平成二六条例四〇・一部改正)

(帳簿書類の整備)

第十七条 児童福祉施設の設置者は、職員、財産、収支及び入所者の処遇の状況その他の当該施設の設備及び運営に関する事項を明らかにする帳簿書類を作成し、これを保存しなければならない。

(秘密保持等)

第十八条 児童福祉施設の職員は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。当該職員でなくなった後においても同様とする。

2 児童福祉施設の設置者は、職員又は職員であった者が、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。

(苦情への対応等)

第十九条 児童福祉施設の設置者は、その行った援助に関する入所者又はその保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講ずるとともに、当該措置の周知を図らなければならない。

2 児童福祉施設の設置者は、前項の苦情を受け付けた場合は、当該苦情の内容等を記録しなければならない。

3 児童福祉施設の設置者は、市から第一項の措置又は助産の実施、母子保護の実施、保育の提供若しくは法第二十四条第五項若しくは第六項の規定による措置に係る指導又は助言を受けたときは、当該指導又は助言の内容を勘案して、必要な改善を行うよう努めなければならない。

4 児童福祉施設の設置者は、社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第八十三条に規定する運営適正化委員会が行う同法第八十五条第一項の規定による調査に協力するよう努めなければならない。

(平成二六条例四〇・一部改正)

第二章 助産施設

(種類)

第二十条 助産施設は、第一種助産施設(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五に規定する病院又は診療所である助産施設をいう。以下同じ。)及び第二種助産施設(同法第二条に規定する助産所である助産施設をいう。以下同じ。)とする。

(入所させる妊産婦)

第二十一条 助産施設の設置者は、法第二十二条第一項に規定する妊産婦を入所させて、なお余裕があるときは、その他の妊産婦を入所させることができる。

(第二種助産施設の職員)

第二十二条 第二種助産施設には、医療法に規定する職員のほか、一人以上の専任又は嘱託の助産師を置かなければならない。

2 第二種助産施設の嘱託医は、産婦人科の診療に相当の経験を有する者でなければならない。

(第二種助産施設と異常分べん)

第二十三条 第二種助産施設の長は、当該施設の入所者が、産科手術を必要とする異常分べんをするおそれがあるときは、速やかに第一種助産施設その他適当な病院又は診療所に入所させ、又は入院させる手続をとらなければならない。ただし、応急の処置を要するときは、この限りでない。

第三章 母子生活支援施設

(母子生活支援施設の設備の基準)

第二十四条 母子生活支援施設には、次に掲げる設備を設けなければならない。

 母子室

 集会、学習等を行う室

 相談室

 前各号に定めるもののほか、防火、避難及び防犯のために必要な設備並びに外壁、窓等を通しての熱の損失の防止その他のエネルギーの使用の合理化を適切に図るために必要な設備

2 前項第一号の母子室は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。

 調理設備、浴室及び便所を設けたものであること。

 前号に規定する設備を含む当該室の面積が三十平方メートル以上であること。

 入所する一世帯につき、一室以上であること。

3 第一項第二号及び第三号に規定する設備は、母子生活支援施設の規模、入所定数等に応じて、当該入所者の利便を確保するために適切なものでなければならない。

4 前三項に定めるもののほか、乳幼児を入所させる母子生活支援施設(以下この項において「乳幼児入所施設」という。)は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める設備を設けなければならない。

 全ての乳幼児入所施設 静養室

 三十人以上の乳幼児を入所させる乳幼児入所施設 医務室

 付近の保育所又は児童厚生施設を利用できない等の事情があると認められる乳幼児入所施設 保育所に準ずる設備

5 前項第三号の保育所に準ずる設備の基準については、第四章(第三十五条第二項を除く。)の規定を準用する。この場合において、同章中「保育所」とあるのは「保育所に準ずる設備」と読み替えるものとする。

6 第四項第三号の保育所に準ずる設備に置く保育士の員数は、乳幼児おおむね三十人につき一人以上とし、一保育所に準ずる設備当たり一人を下らないものとしなければならない。

(母子生活支援施設の職員)

第二十五条 母子生活支援施設には、母子支援員(母子生活支援施設において母子の生活支援を行う者をいう。以下同じ。)、嘱託医、少年を指導する職員及び調理員又はこれに代わるべき者を置かなければならない。

2 母子支援員は、次の各号のいずれかに該当する者でなければならない。

 法第十三条第三項第一号の児童福祉施設の職員を養成する学校その他の施設を卒業した者(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)の規定による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)

 保育士の資格を有する者

 社会福祉士の資格を有する者

 精神保健福祉士の資格を有する者

 学校教育法第一条に規定する高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者、同法第九十条第二項の規定により大学への入学を認められた者若しくは通常の課程による十二年の学校教育を修了した者(通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者を含む。)又は文部科学大臣がこれと同等以上の資格を有すると認定した者であって、二年以上児童福祉事業に従事したもの

3 母子支援員の数は、十世帯以上二十世帯未満の母子を入所させる母子生活支援施設にあっては二人以上、二十世帯以上の母子を入所させる母子生活支援施設にあっては三人以上とする。

4 少年を指導する職員の数は、二十世帯以上の母子を入所させる母子生活支援施設にあっては二人以上とする。

5 母子生活支援施設には、第一項に定めるもののほか、当該施設において心理療法を行う場合(当該心理療法を行う必要があると認められる母子が十人以上である場合に限る。)は心理療法担当職員を、配偶者からの暴力を受けたこと等により個別に特別な支援を行う必要があると認められる母子に当該支援を行う場合は個別対応職員を置かなければならない。

6 心理療法担当職員は、学校教育法の規定による大学(短期大学を除く。)若しくは大学院において、心理学を専修する学科、研究科若しくはこれに相当する課程を修めて卒業した者であって、個人及び集団心理療法の技術を有するもの又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない。

(令和三条例一〇・一部改正)

(母子生活支援施設の長の資格等)

第二十六条 母子生活支援施設の長は、次の各号のいずれかに該当し、かつ、こども家庭庁長官が指定する者が行う母子生活支援施設の運営に関し必要な知識を習得させるための研修を受けた者であって、人格が高潔で識見が高く、母子生活支援施設を適切に運営する能力を有するものでなければならない。

 精神保健又は小児保健に関して学識経験を有する医師

 社会福祉士の資格を有する者

 母子生活支援施設の職員として三年以上勤務した者

 市長が前各号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認める者であって、次に掲げる期間の合計が三年以上であるもの、又はこども家庭庁長官が指定する講習会の課程を修了したもの

 児童福祉司となる資格を有する者にあっては、相談援助業務(法第十三条第三項第二号に規定する相談援助業務をいう。以下同じ。)(国、都道府県又は市町村の内部組織における相談援助業務を含む。)に従事した期間

 社会福祉主事となる資格を有する者にあっては、相談援助業務に従事した期間

 社会福祉施設の職員として勤務した期間(又はに掲げる期間に該当する期間を除く。)

2 母子生活支援施設の長は、二年に一回以上、その資質の向上のためのこども家庭庁長官が指定する者が行う研修を受けるものとする。

(令和四条例九・令和五条例一二・一部改正)

(生活支援)

第二十七条 母子生活支援施設にあっては、母子を共に入所させる当該施設の特性を生かしつつ、親子関係の再構築等及び退所後の生活の安定が図られるよう、個々の母子の家庭生活及び稼働の状況に応じ、就労、家庭生活及び児童の養育に関する相談、助言及び指導並びに関係機関との連絡調整を行う等により、その自立の促進を目的とし、かつ、その私生活を尊重して生活支援を行わなければならない。

(自立支援計画の策定)

第二十八条 母子生活支援施設の長は、前条の目的を達成するため、入所中の個々の母子について、当該母子、その家庭の状況等を勘案して、その自立を支援するための計画を策定しなければならない。

(業務の質の評価等)

第二十九条 母子生活支援施設の設置者は、第六条第二項に定めるところにより、法第三十八条に規定する業務の質の評価を自ら行うほか、定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常に業務の質の改善を図らなければならない。

(関係機関との連携)

第三十条 母子生活支援施設の長は、福祉事務所、母子・父子自立支援員、児童の通学する学校、児童相談所、母子・父子福祉団体及び公共職業安定所と密接に連携するとともに、必要に応じ児童家庭支援センター、婦人相談所等関係機関と連絡調整を行い、母子の保護及び生活支援に当たらなければならない。

(平成二六条例三三・一部改正)

第四章 保育所

(保育所の設備の基準)

第三十一条 保育所には、調理室及び便所のほか、防火、避難、防犯及び乳幼児の事故防止のために必要な設備並びに外壁、窓等を通しての熱の損失の防止その他のエネルギーの使用の合理化を適切に図るために必要な設備を設けなければならない。

2 前項に定めるもののほか、次の表の上欄に掲げる保育所には、同表の中欄に掲げる設備を設けなければならない。この場合において、当該設備にあっては、それぞれ同表の下欄に掲げる要件に該当するものでなければならない。

保育所

設けなければならない設備

要件

乳児又は満二歳に満たない幼児(この表において「二歳未満児」という。)を入所させる保育所

乳児室又はほふく室

保育に必要な用具を備え、かつ、面積が二歳未満児一人につき三・三平方メートル以上であること。

医務室

嘱託医等が活動するに当たり適切な衛生状態及び面積が確保されたものであること。

満二歳以上の幼児(この表において「二歳以上児」という。)を入所させる保育所

保育室又は遊戯室

保育に必要な用具を備え、かつ、その面積が二歳以上児一人につき一・九八平方メートル以上であること。

屋外遊戯場(保育所の付近にある公園等の屋外遊戯場に代わるべき場所を含む。)

面積が二歳以上児一人につき三・三平方メートル以上であること。

(平成二六条例四〇・一部改正)

(保育室等を二階に設ける建物に係る設備の基準)

第三十二条 乳児室若しくはほふく室又は保育室若しくは遊戯室(以下これらを「保育室等」という。)を二階に設ける建物は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。

 保育室等その他乳幼児が出入し、又は通行する場所に、乳幼児の転落事故を防止するための柵等の設備が設けられていること。

 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第九号の二に規定する耐火建築物又は同条第九号の三に規定する準耐火建築物(同号ロに該当するものを除く。)であること。

 常用の屋内階段又は屋外階段が設けられていること。

 次に掲げる避難用の施設又は設備のうちいずれか一以上の施設又は設備が設けられていること。

 屋内階段(建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第百二十三条第一項各号に規定する構造のものであって、建築物の一階から二階までの部分について、屋内と階段室とが、バルコニー又は付室を通じて連絡し、かつ、同条第三項第三号、第四号及び第十号の規定に該当するものに限る。)

 待避上有効なバルコニー

 建築基準法第二条第七号の二に規定する準耐火構造の屋外傾斜路又はこれに準ずる設備

 屋外階段

(平成二八条例三〇・一部改正)

(保育室等を三階以上に設ける建物に係る設備の基準)

第三十三条 保育室等を三階以上に設ける建物は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。

 保育室等その他乳幼児が出入し、又は通行する場所に、乳幼児の転落事故を防止するための柵等の設備が設けられていること。

 建築基準法第二条第九号の二に規定する耐火建築物であること。

 常用の屋内階段(建築基準法施行令第百二十三条第一項各号又は同条第三項各号に規定する構造のものに限る。)又は屋外階段(保育室等を四階以上に設ける建物にあっては、建築基準法施行令第百二十三条第二項各号に規定する構造の屋外階段)が設けられていること。

 次に掲げる避難用の施設又は設備のうちいずれか一以上の施設又は設備が設けられていること。

 屋内階段(建築基準法施行令第百二十三条第一項各号に規定する構造のものであって、建築物の一階から三階まで(保育室等を四階以上に設ける建物にあっては、当該保育室等が設けられている階まで)の部分について、屋内と階段室とが、バルコニー又は付室(保育室等を四階以上に設ける建物にあっては、階段室が同条第三項第二号に規定する構造を有する場合を除き、同号に規定する構造を有するものに限る。)を通じて連絡し、かつ、同条第三項第三号、第四号及び第十号の規定に該当するもの又は同令第百二十三条第三項各号に規定する構造のものに限る。)

 建築基準法第二条第七号に規定する耐火構造の屋外傾斜路又はこれに準ずる設備(保育室等を四階以上に設ける建物にあっては、当該屋外傾斜路に限る。)

 屋外階段(保育室等を四階以上に設ける建物にあっては、建築基準法施行令第百二十三条第二項各号に規定する構造のものに限る。)

 前二号に掲げる施設及び設備が避難上有効な位置に設けられ、かつ、保育室等の各部分から同号に掲げる施設及び設備に至る歩行距離が三十メートル以下となるように設けられていること。

 保育所の調理室に次に掲げる設備のうちいずれか一以上の設備が設けられていること。

 調理室の部分が建築基準法第二条第七号に規定する耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法施行令第百十二条第一項に規定する特定防火設備で区画されるとともに、換気、暖房又は冷房の設備の風道が、当該床若しくは壁を貫通する部分又はこれに近接する部分に防火上有効にダンパーが設けられていること。

 スプリンクラー設備その他これに類するもので自動式のものが設けられていること。

 調理用器具の種類に応じて有効な自動消火装置が設けられ、かつ、当該調理室の外部への延焼を防止するために必要な措置が講じられていること。

 保育所の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でしていること。

 非常警報器具又は非常警報設備及び消防機関へ火災を通報する設備が設けられていること。

 保育所のカーテン、敷物、建具等で可燃性のものについて防炎処理が施されていること。

(平成二六条例四〇・平成二八条例三〇・令和元条例一九・一部改正)

(保育所の設備の基準の特例)

第三十四条 次に掲げる要件を満たす保育所は、第十四条第一項の規定にかかわらず、当該保育所の満三歳以上の幼児に対する食事の提供について、当該保育所外で調理し、搬入する方法により行うことができる。この場合において、当該保育所は、当該食事の提供について当該方法によることとしてもなお当該保育所において行うことが必要な調理のための加熱、保存等の調理機能を有する設備を備えるものとする。

 幼児に対する食事の提供の責任が当該保育所にあり、その管理者が、衛生面、栄養面等業務上必要な注意を果たし得るような体制及び調理業務の受託者との契約内容が確保されていること。

 当該保育所又は他の施設、市(保健所を含む。)等に属する栄養士により、献立等について栄養の観点からの指導が受けられる体制にある等、栄養士による必要な配慮が行われること。

 調理業務の受託者を、当該保育所における給食の趣旨を十分に認識し、衛生面、栄養面等調理業務を適切に遂行できる能力を有する者とすること。

 幼児の年齢及び発達の段階並びに健康状態に応じた食事の提供や、アレルギー疾患、アトピー性皮膚炎等への配慮、必要な栄養素量の給与等、幼児の食事の内容、回数及び時機に適切に応じることができること。

 食を通じた乳幼児の健全育成を図る観点から、乳幼児の発育及び発達の過程に応じて食に関し配慮すべき事項を定めた食育に関する計画に基づき食事を提供するよう努めること。

(保育所の職員)

第三十五条 保育所には、保育士、嘱託医及び調理員を置かなければならない。ただし、調理業務の全部を委託する施設にあっては、調理員を置かないことができる。

2 保育士の員数は、乳児おおむね三人につき一人以上、満一歳以上満三歳に満たない幼児おおむね六人につき一人以上、満三歳以上満四歳に満たない幼児おおむね二十人につき一人以上、満四歳以上の幼児おおむね三十人につき一人以上とし、一保育所当たり二人を下らないものとしなければならない。

3 前項に規定する保育士の員数の算定については、当該保育所に勤務する保健師、看護師又は准看護師(以下この項においてこれらを「看護師等」という。)を、一人に限り保育士とみなすことができる。ただし、乳児の数が四人未満である保育所については、子育てに関する知識と経験を有する看護師等を配置し、かつ、当該看護師等が保育を行うに当たって当該保育所の保育士による支援を受けることができる体制を確保しなければならない。

(平成二六条例二一・平成二六条例四〇・平成二七条例四六・令和五条例五・一部改正)

(保育時間)

第三十六条 保育所における保育時間は、一日につき八時間を原則とし、乳幼児の保護者の労働時間その他家庭の状況等を考慮して、保育所の長がこれを定める。

(保育の内容)

第三十七条 保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容については、内閣総理大臣が定める指針に従う。

(令和五条例一二・一部改正)

(保護者との連絡)

第三十八条 保育所の長は、入所している乳幼児の保護者と常に密接な連絡をとり、保育の内容等につき、その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない。

(業務の質の評価等)

第三十九条 保育所の設置者は、第六条第二項に定めるところにより、法第三十九条に規定する業務の質の評価を自ら行い、常にその改善を図らなければならない。

2 保育所の設置者は、定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常にその改善を図るよう努めなければならない。

(平成二六条例四〇・全改)

第五章 雑則

(電磁的記録等)

第四十条 児童福祉施設の設置者及び職員は、記録、作成その他これらに類するもののうち、この条例の規定において書面(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。以下この条において同じ。)で行うことが規定されている又は想定されるものについては、書面に代えて、当該書面に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)により行うことができる。

(令和三条例一九・追加)

(委任)

第四十一条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(平成二六条例四〇・旧第四十一条繰上、令和三条例一九・旧第四十条繰下)

(施行期日)

1 この条例は、平成二十五年四月一日から施行する。

(見直し)

2 市は、第三条に規定する最低基準の本旨に則し、第四条第一項の規定により最低基準について定期的に検討を加え、その結果に基づいて必要な見直しを行うものとする。

(平成二六年六月条例第二一号)

(施行期日)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成二六年九月条例第三三号)

(施行期日)

この条例中第一条及び第二条の規定は平成二十六年十月一日から、第三条の規定は同年十二月一日から施行する。

(平成二六年九月条例第四〇号)

(施行期日)

この条例は、子ども・子育て支援法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十四年法律第六十七号)の施行の日から施行する。ただし、第六条第一項の改正規定は、公布の日から施行する。

(平成二七年九月条例第四六号)

(施行期日)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成二八年九月条例第三〇号)

(施行期日)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和元年一二月条例第一九号)

(施行期日)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和三年三月条例第一〇号)

(施行期日)

この条例は、令和三年四月一日から施行する。

(令和三年六月条例第一九号)

(施行期日)

この条例は、令和三年七月一日から施行する。

(令和四年三月条例第九号)

(施行期日)

1 この条例は、令和四年四月一日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現にこの条例による改正前の青森市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例第二十六条第一項に規定する母子生活支援施設の長として勤務している者は、この条例による改正後の青森市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例第二十六条第一項に規定する母子生活支援施設の長として勤務している者とみなす。

(令和五年三月条例第五号)

(施行期日)

1 この条例は、令和五年四月一日から施行する。ただし、第一条中青森市指定通所支援の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例第四十八条及び第六十四条の改正規定、第二条の規定、第四条中青森市幼保連携型認定こども園の設備及び運営に関する基準を定める条例第十一条の改正規定、第五条中青森市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例第十三条の改正規定並びに第六条中青森市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例第十二条の改正規定は、公布の日から施行する。

(安全計画の策定等に係る経過措置)

2 この条例の施行の日から令和六年三月三十一日までの間、第一条の規定による改正後の青森市指定通所支援の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例第四十二条の二(第六十条、第六十四条、第七十八条、第八十五条、第八十六条、第九十条、第九十八条及び第百三条において準用する場合を含む。)、第六条の規定による改正後の青森市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例第七条の二(保育所に係るものを除く。)及び第七条の規定による改正後の青森市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例第七条の二の規定の適用については、これらの規定中「講じなければ」とあるのは「講ずるよう努めなければ」と、「実施しなければ」とあるのは「実施するよう努めなければ」と、「周知しなければ」とあるのは「周知するよう努めなければ」とする。

(自動車を運行する場合の所在の確認に係る経過措置)

6 第六条の規定による改正後の青森市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例第七条の三第二項の規定の適用については、保育所において児童の送迎を目的とした自動車を日常的に運行する場合であって、当該自動車に同項に規定するブザーその他の車内の児童の見落としを防止する装置(以下この項において「ブザー等」という。)を備えること及びこれを用いることにつき困難な事情があるときは、令和六年三月三十一日までの間、当該自動車にブザー等を備えないことができる。この場合において、児童の送迎を目的とした自動車を日常的に運行する保育所の設置者は、ブザー等の設置に代わる措置を講じて児童の所在の確認を行わなければならない。

(令和五年七月条例第一二号)

(施行期日)

この条例は、公布の日から施行する。

青森市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例

平成24年12月25日 条例第74号

(令和5年7月25日施行)

体系情報
第12類 会/第1章
沿革情報
平成24年12月25日 条例第74号
平成26年6月24日 条例第21号
平成26年9月26日 条例第33号
平成26年9月26日 条例第40号
平成27年9月28日 条例第46号
平成28年9月28日 条例第30号
令和元年12月24日 条例第19号
令和3年3月22日 条例第10号
令和3年6月30日 条例第19号
令和4年3月22日 条例第9号
令和5年3月24日 条例第5号
令和5年7月25日 条例第12号