![]() 平成2年度から青森市教育委員会が発掘調査を進めており、環状列石の周辺からは、土器や石器をはじめ数多くの遺物が出土しています。 今回はその中から、大変貴重な動物に関連した遺物を取り上げてみました。
資料2は「石皿」と呼ばれているもので、現在のすり鉢のような使い方をしたものと言われています。楕円形ですが、長軸の一端に動物の彫刻があります。動物の種類については抽象的な表現のため不明です。 資料3は土器の底部に開脚した四足の動物がついているものです。頭部の表現は抽象的で動物の種類は特定できませんが、全体から受ける感じはクマを想像させます。 資料4は動物形土製品の頭部です。体部は出土していませんが、顔の表情から一見してクマを想像させます。 動物に関連した遺物は他にも市内の稲山遺跡、三内丸山(6)遺跡、近野遺跡でも出土しています。小牧野遺跡では、こうした動物に関連したものを環状列石の祭壇にささげ、豊饒祈願や感謝の狩猟儀礼を行っていたのではないでしょうか。 【考古部会執筆編集員 葛西勵】 |
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