八甲田山の四季は新緑から樹氷に至るまで多彩であり、豊かな自然は訪れる人を魅了してやまない。 八甲田の山々をめぐっているとさまざまな高山の鳥たちに出会うことができる。メボソムシクイ・ビンズイ・カヤクグリ・ルリビタキ・イワヒバリなど。上空ではアマツバメが飛び交い、時にはクマタカの滑空も見られる。仙人岱や毛無岱辺りではウグイスが盛んにさえずり、それにあわせるかのようにカッコウが鳴く。しかし、なんといっても八甲田山で出会う機会が多いのはホシガラスであろう。ハイマツの群落やアオモリトドマツの梢などで“ガーガーガー”としわがれた大きな声で鳴いているのがホシガラスである。
田茂萢岳ゴールドラインの散策や八甲田の山々をめぐる時、雄大な景観・高山植物との出会いと共に、「カラスは黒一色」というイメージを払しょくさせるホシガラスを探す楽しみを加えてみてはいかがだろうか。 【自然部会執筆編集員 對馬昭三】 ※『広報あおもり』2004年12月1日号に掲載 |