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更新日:2015年6月1日

「あおもり歴史トリビア」第49号(2013年3月15日配信)

青森市における自転車の歴史(担当:竹森)

こんにちは、嘱託員の竹森です。厳しかった冬にもようやく終わりが見え始め、だんだん雪も溶けてきましたね。このまま道路に雪が見えなくなり、自転車で街へと繰り出すのが今から楽しみです。

今回は、青森市民の間に自転車が普及し始めた頃のお話をしたいと思います。

『東奥日報』紙面に初めて「自転車」の文字が見えるのは明治24年(1891)9月3日付記事で、そこには、東奥義塾の外国人教師であるクレブランドが弘前市から青森町まで自転車で来訪した、という記述があります。人力車が行き交っていた時代、自力で動かす二輪の車が町中を走っていく姿は、青森町の人々にとって衝撃的なものだったのではないでしょうか。

自転車に関する記録を調べてみたところ、青森市に自転車が入ってきた年はわかりませんでしたが、『東奥日報』明治34年8月25日付記事に、自転車は青森市でも流行してきているが、自転車が必要なほど市街は広くないし、あまりに値が張るのでやがて廃れるだろう、という記述が見えます(『新聞記事に見る青森県日記百年史』)。

また、同年11月5日付記事では「本市も今春より自転車流行し始めて」とあり(『新青森市史』資料編近代〈1〉)、ほかに数件の自転車事故の記事があります。自転車は、当初は値段の高さや交通ルールの不徹底から、市民にとって必ずしもプラスの印象というわけではなかったようですが、明治30年代には市内に自転車が浸透してきていたことがわかります。

ちなみに新聞記事によると、明治34年当時の自転車の値段は、安物でも80円ほどはしたそうです。明治36年当時の青森郵便局員の月給が12円ほどであったことから考えると、一般市民にはとても手が届かない値段ですね。そんな中、全国的に、安値で手軽に自転車に乗れる「貸し自転車業」も流行したとの記述も見えるので、青森においても同様だったのかもしれません。

さて、明治34年10月、青森市内の愛輪家が集まり、自転車の普及と体育奨励を目的として「青森輪友会」が結成されます。同会の会長は、青森高等小学校校長山内元八でした。山内は青森に初めて卓球を持ち込むなど流行に敏感なかただったようです(『明治・大正・昭和の郷土史2青森県』)。輪友会乗車規定には左側通行の原則などが記され、また同年9月に県から発令された「自転車取締規則」(夜間無灯火運転禁止などが定められました)も厳守することが決められており、現在の自転車交通規則のおおよその原型を見ることができます(『新青森市史』資料編近代〈1〉)。

輪友会では浅虫や弘前への遠乗りなどの活動をしていたようで、明治36年になると輪友会主催の自転車競走会を開催しています(『東奥日報』明治36年5月26日付)。


合浦公園の競技用トラック(明治43年5月3日火災図『青森市火災誌』より)


トラックのあった場所(現多目的広場)

この時の会場は合浦公園の競技用トラック(現在は多目的広場となっている辺りにありました)でしたが、この土地は合浦公園敷地となる前は輪友会会員・村林文助の私有地でした。肴倉弥八著『青森市町内盛衰記』によると、村林は自転車競走会に自ら選手として出場するほどの愛輪家であったことから、同地のトラック建設に大いに尽力したそうです。この自転車競走会には大勢の観客が集まり、のちに恒例のイベントとして市民に親しまれるようになります。

競走会の人気も手伝ってか、市民の間で自転車がメジャーになっていく一方、明治35年5月には皇太子殿下来青時の警護のため、青森警察署に自転車2台が備え付けられるなど、官公庁でもその有用性が認められました(『青森市議会史』明治編)。

大正6年10月4日付『東奥日報』を見ると、大正6年当時の市内の自転車数は199台。同年に経営していた人力車数の769台に比べるとまだ少ないですが、大正期には、自転車は市民の脚として親しまれていたものと思われます。


大正末期の大町通りのようす。自転車に乗る人の姿を確認することができる。(『目で見る青森の歴史』より)

問合せ

所属課室:青森市教育委員会事務局市民図書館 担当者名:歴史資料室

青森市新町一丁目3-7

電話番号:017-732-5271

ファックス番号:017-732-5272

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