ホーム > 文化・スポーツ・観光 > 歴史 > メールマガジン「あおもり歴史トリビア」 > 「あおもり歴史トリビア」第108号(2014年5月23日配信)
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更新日:2017年3月17日
こんにちは。今日は、野木和公園についてお話します。
野木和公園は、青森市の西部にあり、桜の名所として知られ、野木和湖と丘陵が特徴的な都市公園です。
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公園中央部にある野木和湖は、いつごろ造られたか明らかではありませんが、17世紀末の羽白村の絵図には、この湖付近の位置に「溜池」が描かれています(『新青森市史』通史編第2巻近世口絵)。周囲約4キロメートル、面積13.3ヘクタールの灌漑(かんがい)用の溜池で、水田とともに造られ、本市で最も古い溜池といわれています。
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さて、野木和湖では、明治41年(1908)9月の嘉仁(よしひと)皇太子(のちの大正天皇)来青を記念し、地域振興を図ろうと養魚場の事業が計画されました。さらに、油川町は、大正10年(1921)に試験的に幼鯉を放流しましたが、設備不十分のため、うまくいかなかったようです。
また、戦後、春まつりの会場のひとつとなった野木和公園では、湖を利用して釣り大会が開催されました。現在でも、野木和湖で釣りを楽しむことができますが、ブラックバス等の外来種が占有しつつあります。以前は、ヘラブナやマブナ、コイ釣りでにぎわっておりました。
加えて、昭和20年(1945)頃まで、冬に湖面が氷結すると氷が切り出されていました。野木和湖は、灌漑用水を始めとし、養魚、氷の採取といろいろな用途に使われ、まさに生命の水だったといえるでしょう。
公園としては戦後、昭和47年に公園整備が計画され、翌年から本格的に整備が始まりました。そして、昭和60年から毎年5月に市民の心のふるさととしての「森」を育てるため、世代を超えた多くの市民の参加と協力で植樹祭を開催して森づくりが行われ、昭和63年に完成しました。
野木和公園案内図
公園内にはクロマツ・アカマツ・シダレヤナギ・ソメイヨシノが主に植栽され、「こどもの国」、「ピクニック広場」、「水辺散策園」、「林間散策園」、「ふるさとの森」と5つの区域に分かれています。そして、湖には「野木和散策橋」、「湖上大橋」、「みかえり橋」、「幸運橋」の4つの橋が架けられ、公園内の移動が便利になり、新しい魅力のある憩いの公園になっています。
今回の野木和公園について、『新青森市史』別編第4巻自然、通史編第3巻近代・第4巻現代に詳しく記していますので、ぜひご覧ください。
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こどもの国
ピクニック広場
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水辺散策園
林間散策園入口の花壇
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