○青森市部分林設定条例

平成十七年四月一日

条例第百七十六号

(趣旨)

第一条 この条例は、国有林野の管理経営に関する法律(昭和二十六年法律第二百四十六号)第九条に規定する契約により保持する森林(以下「部分林」という。)の造成その他について必要な事項定めるものとする。

(目的)

第二条 部分林の設定により市の基本財産を造成し、もって民生の安定を図ることを目的とする。

(事業)

第三条 前条の目的を達成するため次に掲げる事業を行うものとする。

 契約に基づく造林行為

 契約に基づく部分林に対する保護行為

 林産物の採取

 その他部分林造成に必要な事項

(経費)

第四条 部分林造成のための経費は、市費、寄附金及び補助金をもってこれに充てる。

(経営の委嘱)

第五条 市は設定した部分林について別に定める契約によりその一切の行為を市内の公共的団体に委嘱することができる。

2 前項の規定により部分林の造成を公共的団体に委嘱する場合は、公共的団体と契約するものとする。

(保護義務)

第六条 市は部分林の保護取締りのため、次に掲げる事項を行う。

 火災の予防及び消防

 盗伐、誤伐その他の加害行為の予防及び防止

 有害動植物の駆除及びその蔓延の防止

 境界標その他の標識の保存

 巡視員の配置

(巡視員の配置)

第七条 市は、前条の義務を達成するため、巡視員を配置し、部分林を巡視させるほか、春季火災危険期には適宜巡視員を増員するものとする。

(巡視員の届出)

第八条 巡視員を置き、又はこれを変更した場合は、速やかにその住所、氏名を所轄森林管理署に届けなければならない。

(行為の予防)

第九条 部分林に対し市民は、常に火災、盗伐、誤伐その他加害行為の予防に努めなければならない。

(火災発見時の処置)

第十条 市民は部分林に火災を発見したときは、直ちに消防に努めるとともに市職員又は所轄森林管理署職員に通報するものとする。

2 前項の規定は、部分林付近に火災が発生し、造林地に延焼のおそれがある場合について準用する。

(被害発見時の処理)

第十一条 市民は、部分林に次に掲げる被害を発見したときは、直ちに市職員又は所轄森林管理署職員に届出なければならない。

 盗伐、誤伐

 境界標及びその他の標識の異状

 病虫害の発生

 鳥獣の被害

 その他の被害

(看板等の設置)

第十二条 市は、部分林の要所に火災、盗伐その他加害行為を防止するため看板を設置する。

第十三条 市は、部分林の境界標並びに面積、期間及び造林契約者の氏名を記載した標識を設置する。ただし、所轄森林管理署の承認を受けた場合は、この限りでない。

(林産物の採取)

第十四条 第五条の規定により契約をした公共的団体は、市長の許可を得て部分林内の次に掲げる産物を採取することができる。

 部分林契約のあった後において天然に生じた樹木。ただし、所轄森林管理署が部分木として指定したものを除く。

 植栽後二十年以内において手入れのため伐採する部分木

(入林鑑札)

第十五条 前条の規定により林産物を採取しようとするときは、市長の許可を受け入林鑑札の交付を受けなければならない。

(入林鑑札の提示)

第十六条 入林鑑札は採取の際に携帯し、市職員、巡視員又は所轄森林管理署がその提示を要求したときは、これを提示しなければならない。

(林産物の採取搬出の方法及び期間)

第十七条 林産物の採取搬出の方法及び期間については、所轄森林管理署の指示に従うものとする。

(違反者に対する処置)

第十八条 林産物の採取に関する条項に違反した者は二年以内の期間において、林産物の採取を停止する。

(巡視員の報酬)

第十九条 この条例で市長が任命した部分林の巡視員の報酬は、別に定める。

(部分林運営委員会)

第二十条 市長は部分林の造成を円滑にし、その目的を達成するため、部分林運営委員会を設けることができる。

(施行期日)

1 この条例は、平成十七年四月一日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の青森市部分林設定条例(昭和三十年青森市条例第三十号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

青森市部分林設定条例

平成17年4月1日 条例第176号

(平成17年4月1日施行)