○青森市市民とともに進める雪処理に関する条例

平成十七年四月一日

条例第百四十四号

私たちの住む青森市は、陸奥湾や八甲田山に代表される雄大で緑豊かな自然、三内丸山遺跡やねぶた祭に代表される世界に誇る歴史と文化を有する北の中枢都市です。

その一方で、人口約三十万人を擁する都市としては、国内外でも有数の豪雪都市であり、雪による障害を乗り越え、冬をいかに楽しく、快適に過ごすかは永遠の命題となっています。

この命題を克服し、冬期において市民の生活の豊かさと活力を呼び起こし、降雪期の市街地における利便性を確保するためには、市、市民及び事業者がそれぞれの役割を自覚し、協働することが必要です。

私たち青森市民一人ひとりが、互いに支え合いながら効率的に雪処理を行うことに努め、冬期において誰もが安全に安心して生活できる快適なまちづくりを推進するために、この条例を制定します。

(目的)

第一条 この条例は、市民総ぐるみで効率的かつ秩序ある雪処理を行うため、市、市民及び事業者の果たすべき責務を明らかにし、もって互いの協力により雪を克服し、住みよい雪国都市の構築を図ることを目的とする。

(市の責務)

第二条 市は、この条例の目的を達成するため、雪処理に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定し、これに基づく施策を連携して実施するよう努めなければならない。

2 前項の基本計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。

 道路交通の確保のために行う除排雪に関する事項

 雪に強い都市基盤の整備に関する事項

 市民及び事業者(以下「市民等」という。)の自主的な雪処理に対する市の支援に関する事項

 その他雪処理に関し必要な事項

3 市は、道路交通の確保等を効率的に行うため、毎年度、当該年度の車道及び歩道等の除排雪に関する事業計画(以下「事業計画」という。)を策定し、公表するものとする。

4 市は、基本計画及び事業計画の実施に当たっては、市民等に当該計画の周知を図り、市民等の協力が得られるよう努めなければならない。

(市民の責務)

第三条 市民は、自主的な雪処理に努めるとともに、雪処理に関し互いに協力し、助け合うものとする。

2 市民は、地域の高齢者世帯、障害者世帯等のうち、特に援護を必要とする世帯の雪処理への支援に努めるものとする。

3 市民は、国、県又は市が実施する雪処理に関する施策等に協力するものとする。

(事業者の責務)

第四条 事業者は、事業活動を行うことに伴う社会的責任を自覚し、雪処理を行うに当たっては、他の迷惑とならないように自らの責任において適正に処理するものとする。

2 事業者は、地域の雪処理に関する活動において市民と協力し、助け合うものとする。

3 事業者は、国、県又は市が実施する雪処理に関する施策等に協力するものとする。

(遵守事項等)

第五条 市民等は、冬期における市民生活の安全を確保するため、雪処理を行うに当たり、次に掲げる事項を守らなければならない。

 国、県又は市によって除排雪される道路(第三項において「道路」という。)には、みだりに自己の使用する敷地内の雪を出さないこと。

 河川、水路等(以下「河川等」という。)への投雪により、流水に支障を及ぼさないようにすること。

2 市民等は、建築物等を新築(増築及び改築を含む。)する場合には、当該建築物等の敷地内における雪の堆積場所の確保、屋根の無落雪化等により、道路交通への支障、隣地への落雪、河川等の流水への支障等の迷惑を及ぼさないように十分配慮しなければならない。

3 市民等は、自動車(道路交通法(昭和三十五年法律第百五号。以下「法」という。)第二条第一項第九号に規定する自動車をいう。以下同じ。)を道路に駐車するときは、違法駐車等(法第四十四条、第四十五条第一項若しくは第二項、第四十七条第二項若しくは第三項第四十八条若しくは第四十九条の三第三項の規定に違反して自動車を駐車する行為又は自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十五号)第十一条(第三項を除く。)の規定に違反する行為をいう。)に該当しない場合であっても、除排雪作業の支障とならないようにしなければならない。

(平成二二条例一三・一部改正)

(勧告)

第六条 市長は、前条第一項又は第三項の規定が守られないことにより、道路交通若しくは河川等の流水に著しい支障が生じると認めるとき又は除排雪作業に支障が生じると認めるときは、その原因となる行為をした者に対し、当該規定を守るよう又は必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

2 市長は、市民又は事業者が前条第二項の配慮を欠くことにより、道路交通若しくは河川等の流水に著しく支障を及ぼし、又はそのおそれがあると認めるときは、その原因となる行為をした者に対し、必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(委任)

第七条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

この条例は、平成十七年四月一日から施行する。

(平成二二年三月条例第一三号)

(施行期日)

この条例は、平成二十二年四月十九日から施行する。

青森市市民とともに進める雪処理に関する条例

平成17年4月1日 条例第144号

(平成22年4月19日施行)

体系情報
第12類 会/第3章 市民生活
沿革情報
平成17年4月1日 条例第144号
平成22年3月25日 条例第13号