なみおか今・昔95

町史かわら版(2)

〜「町史別巻U」刊行〜

第2章棟札(口絵)
第2章棟札(口絵)
口絵(石造記念物・紀行文の中の浪岡)
口絵
(石造記念物・紀行文の中の浪岡)

 今回は、「町史別巻T」に引続き刊行しました「町史別巻U」の掲載内容を紹介します。

▼第1章 石造記念物
 町内に現存する五輪塔、庚申塔、二十三夜塔、百万遍塔、飢饉供養塔、地蔵菩薩像、馬頭観音像、近世の墓石、史跡浪岡城跡関係石碑、顕彰碑ほか、狛犬・石灯籠などを1節から12節にまとめました。
 石像(石塔・石碑)は、1基ずつ写真や図で掲載し、所在地、寸法、刻まれた文字や建立された経緯なども掲載しました。

▼第2章 棟札
 町内の神社・寺院の棟札214枚を1点ずつ撮影し収録しました。また棟札の写真と、棟札に書かれている文字や記号を記した図を掲載し、大きさがわかるように寸法を表記しました。

▼第3章 紀行文の中の浪岡
 この章では、江戸時代の紀行文から浪岡に関連する記事を掲載しました。
 橘南谿たちばななんけいの『東遊記とうゆうき補遺ほい』には、天明の飢饉の傷跡が、古川古松軒ふるかわこしょうけんの『東遊雑記とうゆうざっき』には、浪岡を通った時の農家の様子が、高山彦九郎たかやまひこくろうの『北行日記ほっこうにっき』には、浪岡城跡や飢饉後の様子のほか、菅江真澄すがえますみの「楚堵賀そとが浜風はまかぜ」などを収録しました。

▼第4章 生活の技
 現在失われつつある屋根葺き、炭焼き、凧作りの技を1節から3節にまとめました。
 屋根葺きについては、屋根葺きの工程を職人長谷川喜代治氏(北中野在住)からの聞取りや写真で紹介しています。
 炭焼きについては、細野山の家で実施した「炭焼き体験講座」の白炭の築窯工程と製炭過程を紹介しています。
 凧作りについては、本郷凧の工程を技術伝承者である津川武七氏(吉内在住)からの聞取りや写真で紹介しています。

▼第5章 生活のきまり
 旧野沢村の「野沢村自作農創設維持資金貸付規定」、沢集落の「野沢村大字樽沢部落規約」、沖萢集落の節約規約、吉野田集落の節約規約、下石川集落の「下石川備荒貯蓄規則」、旧細野村の「水車組合規約書」、青年団活動の「吉野田青年団々則」、女子教育の「野沢村処女会規約」、銀集落の「奇稲田姫神社規約」、高屋敷集落の「大杉村高屋敷規約」に綴られた総会決定・決議事項を掲載し、当時の生活の歩みを紹介しています。

▼第6章 新聞と写真で見る浪岡
 新聞については、『東奥日報』の明治21年(1888)12月から昭和32年(1957)3月までに掲載された浪岡に関する主な記事を抽出しました。
 写真については、学校や町民から提供された明治から昭和30年ころまでの写真をテーマごとに収録しました。

▼附章 基礎資料
 現在、町村合併が日常の話題に上るなか、旧町村歴代町村長、新制浪岡町歴代町長・助役・教育長・議会議長、浪岡町の行政区域変遷、浪岡町小字一覧図、浪岡町大字・小字一覧を収録しました。

▼付図
 第1章の石像記念物の場所が分かるようにA1版(59.4p×84.1p)の地図を別途、折込みで収録しました。

『広報なみおか』平成15年(2003)5月1日号に掲載


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